シルバーアクセサリー、変色しても怖くない
私の作っているアクセサリーの素材は、
ほとんどがシルバーです。
作品展などで、お客様とお話しすると
シルバーは錆びるから・・
シルバーは、手入れが大変だから・・
とおっしゃる方が、結構います。
それを聞くとやっぱりまだまだ誤解が多いな
と感じます。
まず、
そういわれる方は、鉄とごっちゃになっています。
錆びるというのは、酸化するということなので、
それは、間違いなのです。
シルバーが黒くなるのは、「錆びる」のではなく
「硫化」するのです。
つまり、空気中の硫黄分と反応して硫化銀が
でき、それが黒いのです。
車の排気ガスなどにも含まれているので、
空気がきれいな環境かわかりますね。
作品展は1週間のことが多いですが、
搬入の時に、ピカピカに磨いてあったものが
会期中に茶色くなってしまったということは
よくあります。
それから、温泉地へシルバーアクセサリーを
着けていき、温泉にそのまま入って
気が付いたら真っ黒だった。
というのも、温泉の成分の硫黄に反応したものです。
こんな風に黒くなることばかり書くと
やっぱり、銀は手入れが大変そうと
思われるかもしれませんが、
そんな難しいことではありません。
まず、石が何も付いていない場合は、特に簡単です。
市販の銀をきれいにするシルバークリーナー液
を使うと簡単です。
ただ浸すだけです。
薬品ですので、そのあとは水でさっと流すだけです。
この方法は、銀が白く戻りますが、
つやがなくなりますので、
出来れば金属磨きのクリームを少しだけ
皮に付けて磨くと輝きを取り戻します。
何か石が付いているものは、石の種類に
よっては、浸けると薬品で輝きが
なくなってしまう物もあるので、注意が必要です。
ダメなものの代表的なものは、
サンゴ・パール・トルコ石・ラピス
マラカイト・インカローズなどです。
他にもあるかもしれませんので、注意書きを
よく読んでお使いください。
それは、重曹を使う方法です。
炭酸水素ナトリウム(重曹)は、最近では
掃除に使うとよいとよく紹介されているので
持っていらっしゃる方もいるかもしれませんね。
それから、お料理にも使いますので
銀食器などにも安心して使えます。
◆熱湯を入れても大丈夫な器を用意します。
◆つぎにアルミホイルを用意します。
これは、銀の製品が乗るぐらいの大きさです。
◆容器の中にアルミホイルを入れます。
◆アルミホイルの上に銀製品を乗せます。
◆重曹を一つまみ入れます。
◆熱湯を容器に注ぎ入れます。
すると、みるみるきれいになります。
温泉に入ってしまって黒くなった
ものは、液体クリーナーも重曹で
やっても一度ではきれいに
ならないかもしれません。
そんな時は、研磨剤の付いた皮で
軽く磨いてそれから、
もう一度やってみると取れることが多いです。
ただ、黒くなったものも
アンティークな感じで
デザインによっては、味が出ることも
ありますので、毛嫌いせずに
経年変化も楽しんでみてください。
ただ、そういう場合でも、
皮で磨いた方がつやが出てきれい
ですので、ぜひやってみてください。
と思っていただいて、同じ銀色でも
温かみのあるシルバーを楽しんでみてくださいね。