猫のペンダントができるまで

デザインと技法の関係

猫のペンダントと一言で言っても
いろいろなデザインがあります。

もちろん、自分で考えているので、
自分次第ではあるのですが、
同じものを大量に作っていませんし、
同じ図案で作ることがあっても
ひとつひとつ手作りしているのと
どこかは必ず変えています。

デザインによって、どの方法が
一番自分の作りたいイメージにできるか、
作業が早くできるかなどで、
作り方が変わってきます。

カチッとした方がよいとか、
柔らかい優しい感じがよいとか
軽く作りたいとか、いろいろな条件で
作り方が変わってきます。

今回作ったのは、こちらです。


この写真は、お客様のオーダーのものです。
この写真のものと同じ図案で、
もう少し大きなものをCat more Cat
ショップサイトで出していました。

Cat more Cat インスタグラム 
でご紹介したら、すぐにお買い上げくださった
他のお客様がいらして、sold outの状態に
なっていましたが、
今回のお客様がオーダーできますか?と
お問い合わせいただき、作ったものです。

できれば、もう少し小さなものを
ということでこちらを制作しました。

元々この銀の板のシリーズのペンダントは、
ペンダントが重いと肩がこる
というお声を聞き、それではと
なるべく軽く仕上がるようにと
作ったものでした。

大きな組織でもなく、こんな風に個人で
しかも自分で作っていますので、
いろいろなご要望にお応えでき、
小回りが利きます。

すべてのご要望に添えるわけでは
ありませんが、できるだけご要望に
沿ったものにして気に入っていただけて
使い心地がよく、長く使っていただける
のは、とても嬉しいことです。

これは、銀の板に模様を付け、
切り抜いたもので、
その模様もオリジナルなので、
まさに一点物ですね。


目と鼻のところ穴をあけて、それぞれの形を
糸鋸で抜いていきます。
穴に鋸刃を通して抜いていくのです。

鼻を三角形に抜いたら、口を抜きます。
鋸目の1本線だけで表現します。


目と鼻と口が抜けたら、図案の紙をはがします。
こんな感じになりました。


鈴に見立てた石を付ける丸カンをロウ付けします。


ロウ付けが済んだら、酸に入れ、
火をかけることによってできた酸化膜や
フラックスをきれいにします。

そして、磨いて完成です。

酸に入れる
薄めた硫酸にいれること。
最近では、硫酸に代わるもう少し安全な
水に溶かして使う酸剤を使います。
服につき、水分が蒸発し、
濃度が高まると服に穴が開きます。

酸化膜  
この場合は銀。銀に火をかけることによってできる黒い膜。

フラックス
銀ロウという銀の本体よりも低い温度で
溶ける金属の流れをよくするもの。
これを付けると酸化膜ができにくくなります。

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